since 2005年8月12日
※ななお様より頂きましたSS
『他教の信者はシーツに沈む』を元に続編という形で書かせて頂きました。
随分、慣れたもんだなとぼんやりと思う。
それが良い事であるかどうかは、別として。
(まあ、聖域なんて言っても一回踏み荒らしちゃえばそんなもんだよなー)
所詮、『他人の神様』だし?
穢した所で、背徳感も無ければ罪悪感の欠片もない。
それが、『彼の神様』直々の事であるのだから、尚のこと。
「なに、考えてんの」
その声に、ふと我に返る。
見上げると、いつの間にか俺のを全て収めきったらしいトッキーが薄い涙の膜に覆われた目で、その癖、やたら艶めいた笑みを唇に浮かべ俺を見下ろした。
うん、やっぱり何度見ても色っぽくていい眺め。
そういえば、こーいう時はいつも見上げてばかりだ。
『神様』の謂れも伊達じゃい、ってやつ?
「俺の死刑宣告はいつかなー、なんて?」
わざとらしく、おどけて答える。
正直、このくぼっちの煙草の匂いが染み付いたベッドに居る時点で首に縄を掛けられてる気分なんだけど。
下手したら、発狂ものよ?
「だから言ったじゃん、殺させねぇって」
馬鹿らしい、と鼻で笑う『神様』の言葉に縋り、また一つ罪を重ねた。