「は、あ、」

溜息とも吐息とも付かない息を繰り返し吐き出しながら、弛緩した身体をベッドに投げ出した。

「満足、した?」

同様に乱れた呼吸を繰り返しながらそう、耳元に囁かれた言葉。
満足気な表情を浮かべた時任の唇が薄らと笑みを刻む。

「まだ、全然」
「まーたそんな事言って。知らないよ?」

いいの?
ひっそりと伺いを立てるように顔を覗き込む久保田に時任は視線を合わせると、不意に身体を起こし黙れとばかりに久保田の唇を己のそれで塞いだ。

「起こして」
「いいけど。このまま?」
「このまま。さっさと起こせ」
「わがままね」

欠片さえも思っていない台詞を吐きながらちょっとだけ笑って、両腕を首に絡げた時任を抱き起こす。
言われるがままに膝の上に座らせれば、未だに繋がったままの身体が時任自身の体重で更に深まり、苦痛と快楽とが入り乱れたような感覚に表情が歪む。

「大丈夫?」
「ったり前だろ」

今日は久保ちゃんがくれた誕生日だから。
全部お前ごと貰ってやるよ。

Happy Birthday!