since 2005年8月12日
「なあ、滝さん。これで終わり?」
「うん。おしまい」
お疲れ様。
プリンターから吐き出された紙にざっと目を通して、トッキーの期待に満ちた視線に向かってへらりと笑いかける。
「はあ、終わったー!」
椅子から立ち上がって、目一杯両腕を上に伸ばしてから迷わずベッドに向かうトッキーの後ろ姿を複雑な心境で見送る。
僅か数歩の距離。
あっという間に辿り着いて次に振り返った、その瞬間。
「なあ、しよ?」
ほらきた。
「また?」
良いけどね。
本当は期待してるのは俺の方なんじゃないか、っていう不安な気持ちを「仕方ないなー」なんて口先だけの言葉で覆い隠した。
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