春眠暁を何とやら。

「夕方だけどね」

自分自身にそう突っ込み、ソファーではなくその前のフローリングでクッションを枕に気持ち良さそうに寝息を立てる時任の傍にしゃがみ込む。

「ときとー」

数時間前までは日が当たり暖かかったであろうその場所も、今はすっかり日が落ちて冷えてしまっている。
これでは、いくら何でも。

「風邪ひくよ?」

軽く肩を揺すってみても、思いの外深く寝入っているのか目を覚ます気配も無く。

「ねえ時任。起きないと、」

耳元で囁く。

「何されるか分からないよ?」