since 2005年8月12日
じっと秒針を睨み付けた所で、その速さが変わる筈もなく。
ゆっくり5周を数え長針が指し示す数字がひとつ進んだ所で隣で煙草を燻らす久保ちゃんの腕に凭れ掛かる。
「なーに?もう酔った?」
「酔うわけねーだろ」
目の前のテーブルにはビールの空き缶が二人で2本。
酔ったと言い訳するには少な過ぎる。
「そ。じゃあ、なに?」
問われて、剥れる。そんなの、
「分かってるクセに」
いっそ、酔った事にして久保ちゃんごとソファーに倒れ込んでやろうか。