君といられる今がしあわせ

「ねえ時任、本当に良いの?」
「なんだよ、久保ちゃんの時だって同じ事したじゃん」
「そりゃあ、そうだけど」

本当に良いの?と首を傾げたくなるのは、ほんの二週間前と同じ事が繰り返されようとしているからだ。
違うのは、最近涼しくなったおかげで今日は端からエアコンがついていない事くらい。

「久保ちゃんのお願い、聞いてやったじゃん。だから今度は俺の番なの」
「なんか、俺ばっかり得してる気がするんだけど」

それが、他でも無い時任の願いであるならば、叶えない訳が無い。
ソファーに背中を預けて、どうぞ?と腕を広げれば、満足気な表情を浮かべた時任が全身で甘える様に寄り掛かった。

「誕生日おめでと、時任」

Happy Birthday!