since 2005年8月12日
テレビを消して、冷房の温度を少し下げる。
とん、と胸に心地良い重みを感じて自然と頬が緩む。
「なあ、久保ちゃん。本当にこんなんで良いのか?」
「何で?最高のプレゼントだと思うけど」
ソファーを背にして座る俺の足と足の間に収まった時任が不満気な顔で見上げる。
「俺のお願い、聞いてくれるんでしょ?だからこれで良いの」
「ふーん……久保ちゃんが良いなら良いけど」
何処か納得しないながらも素直に身体を預けてくる時任に回した両腕にほんのちょっとだけ力を込めてみる。
「俺と久保ちゃんがこうやっていつも通りの一日が過ごせるってさ、実はすげー幸せな事なのかもな」
「うん。……そうね」
「誕生日おめでとう、久保ちゃん」
Happy Birthday!