飴玉

カラ、コロ。カラ、コロ。
朝からずっと聞こえてくる、そんな音。

「飽きない?」
「飽きない」

新商品の文字に惹かれて買ってきた、飴玉が。
大層時任のお気に召したらしい。

「口の中、痛くなっちゃうよ?」
「苦くなるよりはよっぽどマシだけどな」

小さくなった飴玉を噛み砕きながら、しれっと吐かれた科白に。

「それ、一つちょーだい?」

まだ長さの残る煙草を揉み消した。