since 2005年8月12日
肩に色濃く残った赤い筋。 傷そのものよりも、そっとなぞる指先が。 「痛いか?」 「いいや、痛くなんか無いよ」 「嘘付け。久保ちゃん今ちょっと震えたろ」 時任が小さく笑って、まだ薄く血の滲む肩口に頬を寄せる。 「うん、そーね。痛いけど」 時任がくれるモノなら、その爪痕ですら。 「キモチイイから」