since 2005年8月12日
頭痛い。
偏頭痛、と一言で片付けるにはあまりにも酷い拍動痛にベッドから出られない。
廊下を歩く足音。
ドアが開けられる。
「久保ちゃん、まだ起きねーの?」
いつもは何て事の無い、時任の声が。
「久保ちゃ、」
「うるさいな」
しまった、と思ったけどもう遅い。
時任は押し黙ると、静かに部屋を出て行った。
後悔と、自己嫌悪と、頭痛。
ぐちゃぐちゃに混ざって、何も考えたくない。
ドアに背を向けて、目を閉じる。
再び聞こえた、足音。
「久保ちゃん」
遠慮がちな声と一緒に目の前に置かれたのは透明のビニールに入れられた、熱い何か。
黙って頭に押し当てた。
ロキソニン(プロピオン酸系 非ステロイド抗炎症薬)