逢魔が時に突然、降り出した雨。
夕立にも似た勢いを持つ雨に為す術もなく体温を奪われる。

びしょ濡れの服。
上手く脱げずに一人、苦戦していると背後から暖かい腕が回された。
長く綺麗な指先が濡れたシャツの釦を一つ一つ、ゆっくりと外していく。

「……ヤラシイ」

その言葉に久保田は微笑むと、露わになった肩にそっと口付けを落とした。