オレンジ色の猫

「時任、寝てるの?」

すぐ側にソファーがあるんだから、そっちで寝ればいいのに。
クッションを枕に、リビングの床で静かに寝息を立てる時任の夕日に染まった頬に、そっと手を伸ばす。
むずがる様子に笑みを零して。
惜しく思いながら、お気に入りのタオルケットをふわりとかけた